採用ブランディングとは、働く人に選ばれる理由を明確にし、一貫して伝えること

求職者に「この会社で働きたい」と思ってもらうには、自社が何を理由に選ばれるのかを、まず明確にする必要があります。採用ブランディングは、その「選ばれる理由」を明確にするところから始まります。

働く場としての会社のブランド(エンプロイヤーブランド。日本では採用ブランドとも呼ばれます)は、英国のティム・アンブラーとサイモン・バローが、1996年の論文「The employer brand」で定義しています。働くことで得られるものが、ひとまとまりになって、会社の名前と結びついて受け止められているもの、という定義です。得られるものは、機能的・経済的・心理的の3つの便益に分けられています。働く人の言葉にすると、次のようになります。

  • 機能的な便益:仕事の中身、身につく技術、成長の機会
  • 経済的な便益:給与、賞与、休日、勤務時間などの条件
  • 心理的な便益:職場の雰囲気、仕事への誇り、やりがい
働く人に選ばれる理由を、3つの便益で整理する 機能的な便益 仕事の中身 身につく技術・成長 経済的な便益 給与・賞与 休日・勤務時間などの条件 心理的な便益 職場の雰囲気 仕事への誇り・やりがい 3つの便益が、会社の名前と結びついて受け止められる(採用ブランド) 給与や休日などの条件も、選ばれる理由の1つ
図1:働く人に選ばれる理由を、機能的・経済的・心理的な3つの便益で整理する。Ambler & Barrow(1996)の定義をもとに、各便益の例は筆者が補った。

ここで注目したいのは、給与や休日などの条件も、選ばれる理由に含まれていることです。採用ブランディングでは理念や働く意味が重視されがちですが、給与や休日も、選ばれる理由の大切な要素です。

もう1つ注目したいのは、選ばれる理由が「会社の名前と結びついて受け止められている」という点です。会社の名前と結びつけて覚えてもらうには、求職者がその名前で目にするものが、求人票でも採用サイトでも、同じ理由を伝えている必要があります(第5章で扱います)。採用ブランディングは、条件も含めた選ばれる理由を明確にし、求職者が応募前に目にする場所で、一貫して伝えることです。

これは、会社のブランディングと同じ考え方です。ブランディングは、選ばれる理由を決めて、発信し続けることです。選ばれる理由を伝える相手には、取引先や顧客だけでなく、求職者も含まれます。採用ブランディングは、そのうち求職者に向けて、働く場としての選ばれる理由を伝える取り組みです。ロゴやWebサイトがブランディングの手段であるのと同じように、採用サイトや採用動画も、採用ブランディングの手段です。

ブランディングそのものの考え方と、選ばれる理由を制作物に落とし込む方法は、こちらの記事で解説しています。

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採用広報・採用マーケティングとの違い

採用ブランディングと並んで、採用広報や採用マーケティングという言葉もよく使われます。3つの活動には重なる部分がありますが、この記事では、それぞれの役割を次のように整理します。

選ばれる理由を明確にしてから、届ける 採用ブランディング 選ばれる理由を明確にし 求人票・採用ページの 内容をそろえる 採用マーケティング 誰に・どの媒体で届け どう応募につなげるかを設計する 採用広報 選ばれる理由を外へ発信する (採用サイト・SNS・説明会) 明確にし、そろえる 届ける
図2:採用ブランディングで選ばれる理由を明確にし、採用マーケティングと採用広報で届ける。役目の分け方は筆者の整理。
採用ブランディング採用マーケティング採用広報
何をするか選ばれる理由を明確にし、求人票や採用ページで伝える内容をそろえる誰に、どの媒体で情報を届け、どう応募につなげるかを設計する選ばれる理由を、採用サイトやSNS、説明会で外へ発信する
主な成果物選ばれる理由をまとめた言葉(働く人への約束)届ける相手・使う媒体・応募までの流れ採用サイトの文章、社員インタビュー、SNSの投稿、説明会
主に担う人経営者と採用担当(現場の社員の話をもとに)採用担当(媒体の担当者や制作会社と)採用担当(現場の社員と)

採用マーケティングと採用広報は、どちらも「届ける」側の活動です。何を届けるかが決まっていないと、媒体選びや記事づくりの軸が定まりません。採用ブランディングを先に置くのは、そのためです。

媒体の使い分けや具体的な発信方法については、それぞれの活動で検討します。この記事では、選ばれる理由を明確にし、その理由が採用ページや求人で一貫して伝わるように整える方法を扱います。

誰に・どの媒体で届けるかの決め方と、求人が届いていないのか、見られているのに選ばれないのかで最初に何を直すかは、採用マーケティングの記事で解説しています。

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採用広報で、人手が少ない会社がSNSや動画、説明会などの手段をどう絞るか、会社のよい面をどこまで強調してよいかは、こちらの記事で解説しています。

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採用ブランディングに取り組む理由と、気をつけること

いま採用ブランディングが話題になる理由は、2つにまとめられます。1つは、人を集めにくくなり、求人を出しても応募が来ないと感じている会社が少なくないこと。もう1つは、求職者が応募を判断する際に、求人票の条件に加え、会社名で検索して採用ページや口コミも確認できることです。

採用ブランディングに期待できることと、取り組むときに気をつけることを並べると、次のようになります。

期待できること気をつけること
自社に合う人からの応募を期待できる(仕事内容や働き方を理解したうえで応募してもらいやすくなる。ただし、応募の数が増えるとは限らない)時間がかかる(言葉を決めて、求職者が目にする場所に行き渡るまでには時間がいる)
入社後のずれが減る(入社前に知っていた内容と、実際の仕事や働き方との食い違いが小さくなる)採用担当だけでは決められない(経営者が加わり、現場の社員に話を聞く)
求人広告の文章を毎回ゼロから考えなくてよくなる実態とずれた発信は、かえって逆効果になる(入ってからの離職や口コミで表に出る)

実態とずれた発信は、入社後に食い違いが明らかになるため、あとから信頼を取り戻しにくい失敗です。働く人に選ばれたいからといって、実際には無い制度や、守れない条件を書くと、入社してから分かります。そこでこの記事では、いまの制度や働き方、社員の経験をもとに、選ばれる理由を見つけることから始めます。

応募がほとんど来ていない会社にとっては、「応募の数が増えるとは限らない」が気になるところだと思います。その場合は、選ばれる理由を探す作業と並べて、まず求人票に給与や休日、仕事の中身がきちんと書かれているかを見直します。応募が来ない理由が、求人票の情報が足りないことにある場合もあるからです。求人票の書き方は、第6章の最後で紹介する記事で解説しています。

求人票を書き足しても、求人がそもそも求職者に見られていなければ、応募は増えません。求人が見られていないのか、見られているのに応募されないのかを、求人サービスの管理画面にある、求人が表示された回数や開かれた回数で確かめる方法は、求人に応募が来ない理由の記事で解説しています。

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選ばれる理由は、いまいる社員の経験から見つける

では、選ばれる理由は何から見つければよいのでしょうか。理念やビジョンを新しく作るところから始める会社もありますが、中小企業では、まずいまいる社員の話を聞くことをおすすめします。いまいる社員は、実際にその会社を選び、働き続けている人たちです。入社した理由や働き続けている理由は、自社が選ばれる理由を考えるうえで、確かな手がかりになります。

聞くことは2つです。

  1. なぜこの会社に入ったのか(入る前に、何を見て、何が決め手になったか)
  2. なぜいまも働き続けているのか(入社後に感じた良さや、働き続ける理由になっていること)

経営者や採用担当が自分で聞いてもかまいませんが、社員は上司には本音を言いにくいことがあります。年齢の近い社員が聞き手になる、回答は名前を伏せてまとめる、といった工夫をすると、本音を話しやすくなります。入社して数年の人と、長く働いている人の両方に聞くと、入る理由と働き続ける理由の違いが見えます。これまで採用していない職種で募集する場合は、その職種に近い仕事をしている社員に聞きます。

いまいる社員の答えから、選ばれる理由を見つける なぜ入ったのか 入る前に何を見て決めたか なぜ働き続けているのか 入ってから分かった良さ 3つに仕分ける 仕事の中身 給与・休日などの条件 職場の雰囲気・やりがい 約束の言葉にする 社内で守れることだけ 入社前に伝える工夫 社員の言葉・1日の流れ・写真 条件が決め手なら、守れる約束の1つとして伝える。やりがいは入る前には見えにくいので、見せ方を決める
図3:いまいる社員の「入った理由」と「働き続けている理由」を3つに仕分け、約束できることを言葉にし、入社前に伝える方法を考える。

聞いた答えは、第1章の3つ(仕事・条件・気持ちの面)に仕分けます。仕分けると、次の2つの点が見えてきます。

1つは、給与や休日などの条件が、入社の決め手になっている場合があることです。「家から近い」「土日が休める」「残業が少ない」。こうした答えは、理念の話と比べると地味に見えます。それでも、実際に選ばれた理由です。条件が入社の決め手になっているなら、その条件も、会社として守れる約束の1つとして伝えます。

もう1つは、入ってから分かった良さ(仕事のおもしろさ、職場の雰囲気、任される範囲)は、入る前の求職者には見えにくいことです。働き続けている理由として挙がるのは、こちらが多いかもしれません。こうした良さは、求人票の条件の欄だけでは伝わりません。社員の言葉で語ってもらう、1日の流れを見せる、働いている場所の写真を載せる、といった見せ方を決めておきます。

最後に、聞いた答えの中から、自社が働く人に約束できることを短い言葉にまとめます。採用の分野では、この約束を EVP(Employee Value Proposition。働く人に提供する価値)と呼ぶこともあります。

答えが人によって違うときは、複数の社員から出た理由、制度や数字で確かめられる理由、これから入る人にも当てはまる理由を優先します。1人だけが挙げた理由や、特定の部署にしか当てはまらない理由は、会社全体の約束には含めず、社員個人の経験として紹介します。

たとえば「土日が休める」「家から近い」「仕事を任せてもらえる」という答えが多く出たなら、「土日に休めて、地元で働けて、仕事を任せてもらえる会社です」のように、答えの言葉を残したまま1つの文にまとめます。土日休みのような条件は、求人票の欄にもそのまま書きます。この一文は、採用ページや求人の冒頭で使います。

言葉にまとめるときは、実際にある制度や働き方をもとに、会社として守れることだけを掲げます。求職者は、求人票に書かれた条件を、入社後も適用される条件として読みます。採用ブランディングで掲げる約束も、同じように受け止められます。

求職者が応募前に見る採用ページや求人の内容をそろえる

選ばれる理由が明確になったら、それを伝える採用ページや求人の内容を確認します。新しい採用サイトを作ったり、SNSで発信したりする前に、まず会社名で検索し、どんな情報が出てくるかを見てみましょう。

気になった求人を見つけた人が、応募の前に会社名で検索することがあります。そのとき1ページ目に並ぶのは、たとえば次のようなものです。

  • 自社のコーポレートサイトや採用ページ
  • 求人サービスに載っている自社の求人
  • Googleしごと検索(Googleの検索結果に、求人をまとめて表示する機能)に出ている求人
  • 口コミのサイト
  • 以前に出して、そのままになっている古い求人
会社名で検索したときに並ぶものを、選ばれる理由と見比べる 選ばれる理由 約束の言葉 条件(給与・休日など) 自社の採用ページ・コーポレートサイト 食い違いがないか 求人サービスに載っている求人 条件が同じか Googleしごと検索に出ている求人 条件が同じか 口コミのサイト 何が書かれているかを知る そのままになっている古い求人 掲載を止める 求職者は、検索結果に並ぶさまざまな情報から会社の印象を持つ。ずれがあれば、新しく発信する前に直す
図4:会社名で検索したときに並ぶものを、選ばれる理由と見比べる。並ぶものは一例で、会社によって違う。

求職者にとっては、ここに並んだもの全部が、その会社の印象になります。自社で作ったかどうかは関係ありません。たとえば、採用ページには「年間休日120日」とあるのに、古い求人には「年間休日105日」と残っている場合があります。また、採用ページの更新が数年前から止まっていれば、いまも同じ条件なのか判断しにくくなります。こうした食い違いがあると、新しい情報を発信しても、求職者はどの情報を信じればよいか迷ってしまいます。

新しい採用サイトやSNSを作る前に、次の順番で確認します。

  1. 会社名で検索し、1ページ目に出てくるものを全部開く(「会社名 採用」「会社名 評判」でも検索する)
  2. 掲載されている条件や言葉が、第4章でまとめた約束と食い違っていないかを確認する
  3. 古い求人は掲載を止め、食い違う条件は直す。直せないもの(口コミなど)は、何が書かれているかを知っておく

採用サイトやSNSで新しく発信するのは、そのあとです。 先にそろえておかないと、新しく作ったものが、古い情報と並んで比べられることになります。

他社の求人サービスに古い求人が残っている場合も、求人を出した会社から掲載の終了を依頼します。厚生労働省の求人企業向けの資料「労働者の募集ルールが変わります」は、求人の情報を正確・最新の内容に保つための措置として、求人メディアなどを使っている場合は〈募集の終了や内容変更を反映するよう速やかに依頼する〉ことを挙げています。自分で求人を入れたサービスは管理画面で止めます。自分で入れていないサービスに載っている求人は、ほかのサービスから連携して載っていることがあるので、出した元で止めたうえで、残っていればそのサービスに掲載の終了を頼みます。

自社のWebサイトで Google Search Console(Google検索での表示状況を確かめられる無料の道具)を使っているなら、採用ページがどんな検索キーワードで見つけられているかも確かめられます。「検索パフォーマンス」を開き、グラフの上のフィルタに「ページ」を追加して、採用ページのURL(例:/recruit/)を入れます。下の表の「クエリ」の欄に、そのページが検索結果に出たときの検索キーワードが並びます。検索された回数が少ないキーワードは、表に出ないことがあります。

クリック数の多い検索キーワードに会社名を含むものが多ければ、採用ページに来ているのは、すでに会社名を知っている人が中心だと考えられます。「〇〇市 営業 求人」のように、地域や職種を含む検索キーワードからも来ていれば、会社名以外の言葉からも見つけてもらえています。会社名を含む検索キーワードしか見当たらないなら、地域や職種で探す人に届く場所(求人サービスやGoogleしごと検索)に、選ばれる理由を伝える求人を出していく必要があります。

Googleしごと検索に求人を載せる方法は、自社の採用ページに検索エンジンが読み取れる形で求人の情報を書き足す方法と、対応している求人サービスを使う方法の2つです。それぞれの方法と応募の受付先については、こちらの記事で解説しています。

関連記事Googleしごと検索に求人を載せる2つの方法と、応募の行き先

採用ページで募集するなら、労働条件は求人票と同じルールに沿って書く

採用ページで人を募集する場合は、もう1つ気をつけることがあります。採用ページに書く募集の情報も、求人票と同じルールに従う、という点です。

厚生労働省の求人企業向けの資料「募集時などに明示すべき労働条件が追加されます!」は、業務内容、就業場所、就業時間、休日、賃金などの項目を表で示したうえで、それを示す場面について、こう書いています。

ハローワーク等への求人の申込みや自社ホームページでの募集、求人広告の掲載を行う場合は、求人票や募集要項において、少なくとも前述のような労働条件を明示しなければなりません。

同じ資料は、募集の情報を出すときは、掲載した時点を示すなどして、正確で最新の内容に保つ義務がある、とも書いています。採用ページで人を募集するなら、そのページは、ブランディングのための読み物であると同時に、募集の情報でもあります。

同じ募集の条件は、どこでも食い違いがないように書く 選ばれる理由 約束の言葉 給与・休日などの条件 自社の採用ページ(募集するなら) 同じ条件で書く 求人票(ハローワークなど) 同じ条件で書く 求人サービスの求人 同じ条件で書く どこで募集しても:①労働条件を示す ②掲載した時点を示し、正確で最新の内容に保つ
図5:同じ募集の条件を、採用ページ・求人票・求人サービスで食い違いがないように書くのは筆者の整理。労働条件を示すことと、正確で最新の内容に保つことは、厚生労働省「募集時などに明示すべき労働条件が追加されます!」から。

第3章で「実態とずれた発信は逆効果」と書きました。採用ページで人を募集する場合、条件の食い違いは、採用への悪影響に加え、募集時に守るべきルールにも関わります。掲げる言葉は実態に合わせ、同じ募集の給与や休日などの条件は、採用ページ・求人票・求人サービスの間で食い違いがないように書きます。労働条件を記載する際のルールや、求人票の各欄の書き方、情報を1つの求人票にまとめて各掲載先に反映する方法は、こちらの記事で解説しています。

関連記事求人票の書き方とは?書く項目、職種名と仕事内容の書き方、書いた条件の扱い

中小企業の採用ブランディングの進め方

ここまでの話を、進める順番にまとめます。中小企業では、制作に取りかかる前に、2つのことを済ませておきます。いまいる社員の経験から、選ばれる理由を見つけること。そして、求職者が応募前に目にする採用ページや求人をそろえることです。

中小企業は、発信する前に見つけて、そろえる 1 社員に聞く 入った理由 働き続けている理由 2 約束の言葉に 守れることだけ 3 そろえる 採用ページ 求人の内容 4 発信する 採用サイト SNS・動画 5 結果を見る 合う人が来たか 働き続けているか 自社で進められる(外注費はほとんどかからない) 必要に応じて制作会社に依頼する
図6:中小企業の採用ブランディングの進め方。発信する前に、社員に聞いて選ばれる理由を見つけ、採用ページと求人の内容をそろえる。
  1. 社員に聞く:いまいる社員に、入社した理由と働き続けている理由を聞き、仕事・条件・気持ちの面に仕分ける(第4章)
  2. 約束の言葉にする:実際にある制度や働き方をもとに、会社として守れることだけで、選ばれる理由を短い言葉にする(第4章)
  3. 採用ページや求人をそろえる:会社名で検索して出てくる採用ページや求人を確認し、掲げる約束や募集条件に食い違いがないように整える。募集を終えた古い求人は掲載を止める(第5・6章)
  4. 発信する:そのうえで、採用サイト・SNS・社員インタビュー・動画などで、入る前に見えにくい良さを見せる
  5. 結果を見る:応募の数だけでなく、合う人が応募してきたか、入社後も働き続けているかを見る。応募から面接、入社までのどこで人が減っているかも見る。Search Console を使っていれば、採用ページに来る人の検索キーワードも見る

1〜3は、経営者と採用担当が自分たちで進められる作業です。外注費はほとんどかかりませんが、社員への聞き取りや求人の修正には時間と手間がかかります。採用ページの更新を制作会社などに依頼している場合は、3の一部にも外注費がかかります。4の発信の段階では、採用サイトの制作や撮影、構造化データ(求人情報を、検索エンジンが読み取りやすい形式で書き足したもの)の設定などを、必要に応じて制作会社に頼みます。頼むときに1〜3が終わっていれば、何を作ってほしいかを、自社の言葉で伝えられます。

ARROWSの採用サイト制作

第7章の4(発信する)では、採用サイトの制作などを制作会社に頼む場面がありました。ARROWSの採用サイト制作では、最初のご相談で、どのような人を採用したいか、いまの採用で何に困っているかをお聞きします。第7章の1・2でまとめた選ばれる理由と約束も、そのときにお聞かせください。そのうえで、入る前に見えにくい良さを伝えるページを作ります。

第7章では、採用ページの更新を制作会社に頼んでいる場合は、外注費がかかるとも書きました。採用サイトとあわせて求人の仕組みも制作すれば、条件を載せた求人票の更新や募集の終了も、社内で行えるようにできます。

社員への聞き取りや言葉のまとめに手が回らないときは、ブランディングもあわせて頼めます。

まとめ

採用ブランディングは、給与や休日などの条件も含めて、働く人に選ばれる理由を明確にし、求職者が応募前に目にする求人票や採用サイトなどで、一貫して伝えることです。採用サイトやSNSは、その理由を伝えるための手段です。

まずは、入社して数年の社員と長く働いている社員に、なぜ入ったのか、なぜ働き続けているのかを聞いてみてください。そして会社名で検索し、1ページ目に何が並んでいるかを見てください。そこから、どの情報を整え、どんな魅力を発信すればよいかが見えてきます。